9日の薪能の舞台に向け、小学生ら仕舞練習中

第13回和歌の浦万葉薪能
小林さんからけいこをつけてもらう宮楠君

 9日に和歌山市で開かれる第13回和歌の浦万葉薪能に向け、 13人の小学生らが仕舞(しまい)の練習に励んでいる。 中でも、 4年前から毎年参加している和歌山大学付属小学校5年生の宮楠昂之(たかゆき)君(10)=同市川辺=と同付属中学校1年生の高橋紀子(きこ)さん(13)=岩出市=は大人も驚く上達ぶり。 「本番が楽しみ」 と張り切っている。

 薪能を主催する 「NPO法人和歌の浦万葉薪能の会」 が、 日本の伝統芸能 「能」 に親しんでもらおうと、 同市吹上の観世流能楽師・小林慶三さん(80)の協力を得て、 同小児童を対象に4年前から開いている能ワークショップ。

 同校体育館で本番前に約4回練習しているが、 宮楠君と高橋さんは 「もっと上手になりたい」 と、 昨年11月から小林先生宅に定期的に通いけいこを積んできた。

 高橋さんは能の魅力を 「先生の謡を耳で聞いて覚えるなど、 普段聞いている音楽とは違うこと」 「以前していた新体操とは動きが全く別なこと」 といい、 「海外に行ったら自国の文化紹介として仕舞を舞うのが夢。 続けたい」 と話す。

 また宮楠君は、 毛筆や浴衣などの和物がなぜか好きと笑顔。 足で拍子を取ったりと激しい動きのあることしの仕舞 「岩船」 については、 「綱をたぐり寄せてから次の動作に移る瞬間が好き」 と話し、 小林さんも 「真面目な子で動きもいいし安心している」 と目を細めている。

 当日は地謡も子どもらが務め、 最年少の堀日向子ちゃん(5)=同市紀三井寺=が姉の真理子ちゃん(7)らと「老松」を、 2年目の子が「玄象」、 3年目の子が「芦刈」、 高橋さんが「田村」を舞う。

 会場は片男波公園野外ステージ。 子どもたちのワークショップは午後4時半から。 火入れ式は5時。 その後、 狂言と能が行われる。 問い合わせは木村屋(℡073・444・0155)へ。

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