ことしは植木鉢 青年部が漆器まつりに出品

紀州漆器まつり
塗りの最後のチェックをするメンバーら(27日、うるわし館で)

 紀州漆器協同組合青年部 (藤代勇部長) は、 5、 6の両日に海南市黒江の川端通りで開かれる 「紀州漆器まつり」 の出し物として、 紀州漆器製の植木鉢を制作した。 同部は漆塗りの技術が木やガラスなどさまざまな素材に応用できることを知ってもらおうと、 約20年前から毎回出し物を変えて出品。 ことしは塗りの原点ともいわれる 「根来塗り」 を、 身近なプラスチック製品の鉢に取り入れた。

 昨年試作品を作り、紀州漆器伝統産業会館 (うるわし館) 前に花を植えて飾っておいたところ、 買い物客などに 「売ってほしい」 と好評だったため、 今回の出し物に決めた。
 各メンバーが仕事を終えてから週2回、 同館に集まり、 約2カ月かけて完成させた。 朱色に塗った表面に黒色の模様がかすれて浮かび上がるなど、 根来塗りらしい研ぎ出し感が出るよう工夫した。 鉢は計10種類、 180個を制作。 全て手作業で行ったため、 一つひとつの模様が違い、 販売も予定している。
 藤代部長 (39) は 「漆塗りのお椀などはよく知られているが、 漆器の技術は他にもいろんな素材に応用できることをPRできれば」 と話している。

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧