認知症の人見守ろう 紀美野で初の「声掛け訓練」

お年寄りへの声掛けを訓練する住民ら
お年寄りへの声掛けを訓練する住民ら

 紀美野町野中の野中多目的集会所でこのほど、 認知症の人を地域ぐるみで見守る 「声掛け訓練」 が行われた。 町保健福祉課の初の取り組み。 認知症の高齢者が散歩中に家に帰れなくなった事例は全国的に多く発生しており、 年間2万人以上が行方不明になっているという。 高齢化が進む同地域でも避けられない問題の一つとなっており、 認知症の人が地域で安全安心に暮らせるようにと実施した。

 50~80代の地域住民ら22人が参加。 訓練は同集会所周辺で、 実際に徘徊 (はいかい) する役と声掛け役に分かれて行った。 声掛け役の参加者は 「どっから来たん」 「どこ行くん」 「けがないん」 などと、 徘徊するお年寄り役に優しく声を掛けて安心させていた。 住所や名前、 連絡先の他、 服装なども重要な手掛かりになるといい、 参加者らは聞き出した情報を元に110番通報する練習も行った。

 同課は 「認知症の人との付き合いは、 地域での見守りと支え合いが一番大事。 これからも定期的に開き、 地域ぐるみで見守る輪を広げていきたい」 としている。

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