救急出動過去最多 昨年の那賀消防管内


 那賀消防組合消防本部 (岩出市中迫、 田中照巳消防長) がまとめた昨年の管内の救急出動件数は、 同組合設立以来最多の4651件だった。 4600件を超えたのは初めて。 搬送者のうち、 入院を必要としない軽症者が5~6割を占めており、 市民に救急車の適正利用の意識が求められる。

 件数はまちの都市化に伴い増加しており、 10年前の3361件に比べて38%増えている。

 5年前の平成19年には4465件まで増加。この時期を前後に国は全国的に増加する不適正利用に歯止めを掛けようと啓発事業を展開した。その効果もあり、同本部管内でも20、21年の2年間は4200件代に減少。しかし、意識が薄れ始めたのか、22年から約170件ずつ増加している。

 同本部管内の3署には、 救急出動班が4隊ある。 近年では、 この4隊全てが同時に出動する事態も起きているという。 また、 傷病者を搬送後、 すぐに次の現場に向かう 「2次搬送」 も増えている。

 昨年はインフルエンザの流行や、集団食中毒がなかったが増加しており、 同本部は「昔に比べて近所の目を気にして救急車を要請することに抵抗感が薄れているのではないか」と分析している。

 救急以外の出動件数は、 火災は昨年比5件減の19件、 救助は5件減87件だった。

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