向陽中理科部が孟子の調査成果報告

自然回復を試みる会・ビオトープ孟子
これまでの体験を振り返る生徒と学生ら

 海南市孟子で里山保全活動に取り組むNPO法人 「自然回復を試みる会・ビオトープ孟子」 (北原敏秀理事長) はこのほど、 同市原野の北野上公民館で、 活動内容を知ってもらう講演会 「第2回プロジェクト未来遺産セミナー」 (全3回) を開き、 住民ら約70人が参加した。

  「プロジェクト未来遺産」 とは、 日本ユネスコ協会連盟が自然環境などを守る市民活動を同プロジェクトとして登録し、 支援するもの。 その一環として同NPOでは平成22年4月から、 和歌山市太田の県立向陽中学校理科部の生徒たちと一緒に、 孟子の里山にどんな種類の昆虫や鳥が生息し、 どのように人と自然が関わり合っているのかを調べてきた。

 この日は生徒9人が活動成果を発表。 2年間にわたるアカトンボの調査では、 県レッドリストに掲載予定の希少種を含む8種が確認できた。 水環境に依存するアカトンボが8種も確認されたことで、 同地域の稲作水系が健全であることが分かった。

 また、 後半は同地域を調査してきた和歌山大学の学生2人が加わり、 生徒とこれまでの活動を振り返る座談会も開いた。 向陽1年生の堂本公平君 (13) は 「山の雰囲気って得体の知れないものがいるような怖さもあった。 でも人の手が加わったこの里山の学習では、 怖くなくて楽しく勉強できた」 と話していた。

 第3回は3月17日午後1時から、 和歌山市西高松の和歌山大学地域連携・生涯学習センターで開く。 県の協賛で 「生物多様性フォーラム」 として、 パネルディスカッションや講演などを行う。

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