和歌山県庁が団体戦準優勝 全国選抜大学・実業団相撲


厳しい攻めを展開した県庁・関沢㊨

 半世紀にわたって親しまれ、 数々の名勝負が繰り広げられてきた第50回全国選抜大学・実業団対抗相撲和歌山大会が20日、 和歌山市有田屋町の県営相撲場で開かれ、 団体戦で県庁が準優勝と健闘した。 団体戦と個人戦で白熱した取り組みが続出。 記念大会に設けられた3賞には、 県勢で殊勲賞に県庁の関沢英行5段、 技能賞に㈱松源の中野寿3段が輝いた。

 団体戦は大学、 実業団それぞれ10チームが出場した。 予選各3試合が行われ、 3勝の県庁、 2勝1敗の㈱松源がともに決勝トーナメントに駒を進め、 詰めかけた地元ファンの声援に応え会場を盛り上げた。

 1回戦で同志社大を3―0と力で圧勝した県庁は、 準決勝の拓殖大戦は先鋒の冨田元が 「押し出し」 で先勝。 中堅の冨田有が 「押し倒し」 で敗れ1勝1敗で迎えた大将戦で、 関沢が 「上手出し投げ」 を決め、 7大会ぶりの決勝に進出した。 決勝の相手は過去4大会で優勝2回、 準優勝2回の日本大学で、 冨田元が 「突き落とし」 で敗退したが、 冨田有が 「引き落とし」 で挽回。 両者が激しくぶつかった大将戦は、 関沢が 「寄り切り」 で惜敗。 9大会ぶりの優勝はならなかった。

 ㈱松源は1回戦で、 拓殖大と対戦。 中堅の中野が積極的な攻めと巧みな技で相手を 「寄り倒し」 で下したが、 先鋒の宮本と大将の村井が敗れ、 1勝2敗で涙をのんだ。

 88人がトーナメント戦に臨んだ個人戦は、 日本大学の遠藤聖太4段が、 2年ぶり2回目の優勝。

 団体準優勝と殊勲賞を獲得した関沢5段は 「地元でもある私にとっては、 この大会は幼いころから思い出いっぱいで、 記念大会ということで優勝したかった。 残念だ。 最後に集中できなかったのは課題だ。 殊勲賞を頂いたのは本当にうれしく、 これからの励みにしたい」 と話した。 先鋒を務めた冨田元4段は 「立ち会いをもっと考え、 次は必ず優勝する」、 中堅の冨田有4段は 「個人戦と予選は調子が良くなかったが、 監督にアドバイスを受け、 本戦で思いっきり戦ったのが勝利につながった。 西日本、 全日本実業団大会に向け頑張る」 と次への飛躍を誓った。 技能賞の㈱松源・中野3段は 「この賞はとてもうれしい。 感激だ」 と笑みをこぼした。 県庁、 ㈱松源の団体メンバーは次の皆さん。

 《県庁》監督・選手=浅田晃秀▽選手=冨田元輝、 冨田有輝、 関沢英行、 矢須直

 《㈱松源》監督=中村泰明▽選手=宮本輝、 中野寿、 チンバト、 村井栄太