世界初24年連続の最高金賞 田端酒造が獲得


長谷川社長㊧とトロフィーを持つ杜氏の山本さん

 世界初モンドセレクション最高金賞24年連続受賞&25年連続受賞。田端酒造㈱(和歌山市木広町、長谷川香代社長)の看板商品「羅生門」の「龍寿(純米大吟醸)」がスピリッツおよびリキュール部門で24年連続最高金賞を受賞。ことしは金賞も含めて25年連続受賞を記念したトロフィーが贈られ、世界にその味や技術の素晴らしさが証明され続けている。長谷川社長(63)は「杜氏(とうじ)が頑張って続けてくれたおかげ。感謝しています」と喜びを語った。

 同社は25年前、その5年前に亡くなった総杜氏、新渕昇さんの「世界で味を試したい」という言葉を受けて羅生門の鳳寿(吟醸)をモンドセレクションに出品し、金賞を受賞。翌年に龍寿を出品して以来、90点以上の評価を得た商品だけに贈られる最高金賞を24年間にわたって受賞し続けている。

 龍寿は精米歩合39%まで磨き上げた白米を発酵させ、醸造アルコールを添加せずにそのまま絞って作る純米大吟醸。滑らかな口当たりですっと飲め、華やかすぎず上品な香りが特長となっている。

 酒単独でも十分に楽しめるが、愛飲者からは「新鮮な刺し身と良く合う」との声が多いという。イタリア料理にも合い、「海外でも喜ばれる理由の一つではないか」と長谷川社長は分析する。

 弟子を取らない新渕さんが唯一技術を継承させた、杜氏の山本浩伸さん(42)は「もっともっとレベルを上げ、追い越せるようなお酒にしたい」とさらに意欲を燃やす。ギリシャでの表彰式に出席した長谷川社長の娘、聡子さん(30)は「あらためてすごいことなんだと実感しています。世界初は簡単なことではなく、喜びもひとしおです」と話している。

 社員一同、「お客様においしいと言ってもらえるお酒」をモットーに一丸となってきょうも地酒作りに汗を流している。

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