バレエ指導60年 佐々木代表のげき飛ぶ


公演に向けけいこも大詰めを迎えている

 60年間、指導者として和歌山のバレエ界を支えてきた「かつらぎバレエ研究所」(和歌山市本町などで開講)の佐々木澄子代表(86)が、10月8日に市民会館で開く同教室60周年記念公演を最後に第一線を退く。昭和26年、雄湊幼稚園での指導をきっかけに始まった教室。教室生らは、佐々木代表の最後の公演を有終の美で飾ろうと、厳しいけいこに励んでいる。

 佐々木代表は同市西庄出身で現在、神戸市在住。レッスンの日には電車で3時間かけて自宅から通う。教室名の「かつらぎ」は父の教室から受け継いだ。

 バレエ一筋の佐々木代表。若い頃には戦後、焼け野原になった和歌山市内で指導したこともある。市のバレエ界をけん引し、テープなどで音楽を流す公演が多い中、市交響楽団と共演するなど先進的な取り組みで文化発展に貢献してきた。

 公演を間近に控えたけいこ場では、佐々木代表の厳しいげきが飛んでいる。指導は振り付けから衣装チェック、舞台演出まで細部にわたる。

 公演当日は4~33歳の教室生ら40人が出演。3部構成で「あした天気になーれ」「『ドン・キホーテ』より」など、華麗な踊りと色とりどりの衣装で観客を魅了する。

 佐々木代表は「バレエ人生をやり通したという気持ちです。記念公演を成功させて、今後はバレエ界を陰ながら応援します」と話している。公演は午後1時半から。

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