へら竿の伝統引き継ぐ 橋本の城さん表彰


キワニス日本財団の佐藤満秋理事長、 英雄さん、 齋藤ガバナー (左から)

 第36回国際キワニス日本地区年次総会和歌山大会が7日、 和歌山市のモンティグレ (ダイワロイネットホテル和歌山) で開かれ、 地道な努力で日本の伝統工芸の伝承に貢献している工芸家・職人をたたえる 「日本キワニス文化賞」 に輝いた紀州へら竿職人、 城純一 (じょう・じゅんいち) さん (87) =橋本市=が表彰された。

 城さんは昭和12年、 ヘブラナ釣り専用の竿職人 「源竿師 (げんかんし)」 に入門。 同21年に独立し 「魚集 (ぎょしゅう)」 を名乗る。

 独自の技術 「強火焼き入れ工法」 により、 竹のしなやかさと強度の相反する性質をともに高めることに成功し、 「紀州へら竿」 を世界的ブランドとして高めることに尽力した。 同59年には県技能賞、 平成13年には県名匠表彰、 同23年には現代の名工表彰を受賞している。

 表彰式には息子の英雄さんが代理出席。 国際キワニス日本地区の齋藤蓊ガバナーから英雄さんに表彰状と記念品が贈られた。 英雄さんは 「35人の竿師が現役で頑張っている。 若い弟子を増やして、 伝統を引き継いでいきたい」 と喜びを語った。

 総会は日本地区会員を中心に、 国際キワニス本部 (米国) やアジア地区からの出席者合わせて約400人が参加。 毎年1回、 全国の主要都市で開催しており、 県での開催は平成12年以来、 2回目となる。  

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