過去10年で最多 和歌山の8月の水難事故


川の行楽客に子どもたちが注意を訴えた

 県水上安全協会のまとめによると、8月の県内の水難事故発生件数は21件(前年同月14件)、死者数7人(同5人)で、発生件数、死者数ともに過去10年で最多だった。ことし1~8月末現在の発生件数は46件(前年同期44件)、死者数19人(同24人)で、過去10年で発生件数は1番目、死者数は2番目に多くなっている。

 事故の増加は、昨年、台風12号水害で観光客が減少したことの反動で、県外からの観光客が大幅に増加したことが要因とみられている。ことしの事故の特徴は、昨年発生しなかったスキューバダイビング中の事故が5件発生。そのうち串本町の海で資格取得受講中に発生した事故、有田市の海で1人でダイビング中に発生した事故の、ともに男性2人が死亡している。

 発生件数を各自治体別にみると、和歌山市が20件で最多、死亡事故は5件発生している。最近では8月27日、磯ノ浦海岸堤防で遊んでいた20代の男性会社員が高波にのまれて死亡している。

 死者数は県内者が前年同期比7人減の9人と大幅に減った一方、県外者が同4人増の10人となっている。

 同協会は8月、子どもが多い川近くのキャンプ場での事故をなくそうと、啓発活動を強化。子どもも参加し、各キャンプ場を訪れた保護者らに啓発グッズを配布した。

 これから釣りシーズンを迎え、同協会は「ライフジャケットの着用などを呼び掛けるとともに、子どもの犠牲者をなくすため保護者らの危機意識を高めていきたい」と話している。

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