2人の湯川さんに大桑文化奨励賞


公益財団法人大桑教育文化振興財団(大桑※育嗣理事長)の本年度の大桑文化奨励賞に、日高川町のピアニストの湯川美佳さん(33)、海南市の洋画家・湯川雅紀さん(46)が選ばれた。表彰式と各種援助目録贈呈式は11月19日午前10時から、和歌山市のホテルアバローム紀の国で行われる。※つちへんに育

湯川美佳さんは日高高校、神戸女学院大学を卒業し、京都市立芸術大学大学院博士課程を修了。ハンガリー国立リスト音楽院へ留学経験がある。

イタリアでの第18回バルレッタ市国際コンクール第1位、フランスでの第53回マドレーヌ・ドゥ・ヴァルマレートコンクール第2位など、国内外で数々の賞を受賞。ゾルターン・コダーイのピアノ作品研究に関する論文などもあり、注目の演奏家の一人。

湯川雅紀さんは県立海南高校、和歌山大学教育学部美術専攻を卒業。大阪教育大学大学院美術教育研究科修了後、ドイツ国立デュッセルドルフ芸術アカデミーに学び、マイスターシューラー(芸術家としての最高学位)を取得。

日独各地で数多く個展を開き、東京国立近代美術館や国立国際美術館、独日センタービル(デュッセルドルフ)などに作品が収蔵されるなど高く評価されている。平成10年には上野の森美術館のVOCA賞、20年に海南市文化奨励賞、23年に県文化奨励賞を受賞している。

湯川美佳さんは、「大変うれしく、光栄に思います。私が取り組むコダーイのピアノ作品の研究は世界的に見ても例が少ないため、今後これらの作品をはじめとするハンガリー音楽の紹介・普及に努めていきたいです」。湯川雅紀さんは「自分の力だけではなく、支えてくれた人々があっての受賞。周囲に対する感謝の気持ちを忘れず、日々の制作に臨みたいです」と話している。

文化活動援助には、県吹奏楽連盟、和歌山文化協会が選ばれた。

同財団は平成5年に設立され、ことし創立20年。本年度は60人の大学生に一人月額3万円を給付する他、市町村対抗ジュニア駅伝、外国人留学生援助、学校図書寄贈など、本年度の援助・寄贈総額は3669万円になる。

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