振り込め詐欺被害防ぐ 介護士の近藤さんお手柄

当時の状況を振り返る近藤さん
当時の状況を振り返る近藤さん

 振り込め詐欺(架空請求詐欺)被害を未然に防いだとして和歌山北署(東山一樹署長)は16日、社会福祉法人真愛会「西庄園」(和歌山市西庄)のケアマネジャー、近藤恵さん(57)に感謝状を贈った。銀行や郵便関係者以外への、振り込め詐欺感謝状は数少ない。東山署長は「普段から気を配って仕事をしていたからこそ被害を防いでもらえました」と感謝した。

 近藤さんは先月27日午後、同市古屋の路上で、5年ほど前から訪問介護を行っていた女性(74)に偶然出会った。自宅から離れた場所だったことから不思議に思った近藤さんは、女性を車に乗せて話を聞いた。

 女性が「朝に知らない会社から電話があり、『名前が登録されたので、これを消すための弁護士費用500万円が必要』と言われたので、定期預金を解約してきた」などと明かしたことから、詐欺だと直感したことで振り込みを思いとどまらせた。

 女性は、すでに現金約400万円を用意しており、被害まで一歩手前の状態だった。近藤さんは「お年寄りが詐欺にだまされないように、何でも相談してもらえる人間関係を、これからも築いていきたい」と感謝状を手に喜んだ。

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