ふるさとの自然守る子どもたち 広川町立津木中に環境大臣賞

浮島 智子

 第二次安倍内閣で環境大臣政務官兼内閣府大臣政務官を拝命している私の職務は、主に東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う除染や中間貯蔵施設の建設、周辺各県で発生した指定廃棄物の最終処分地の決定などにかかわる内容で、一日でも早く安心の暮らしを取り戻せるように全力で取り組ませていただいています。一方では、日々発生するごみの処理や日本の豊かな自然を守り伝えていく活動や教育など、幅広い仕事に取り組んでいます。そうした中で、自分たちが住む地域の自然環境の保全や温暖化対策に取り組む子どもたちと会う機会があり、子どもたちの取り組み、そして笑顔に心が和み、また勇気づけられています。

 ここひと月ほどでも、国会の前にある憲政記念館の中庭で、近隣の小学校の子どもたちと一緒に小鳥の巣箱をかけたり、「女子高生が社会を変える」をキャッチフレーズに、高校生ならではの発想力や行動力、影響力を生かして、人にも自然にもやさしい世界を取り戻す啓発活動に取り組んでいる「Blue Earth Project」の皆さんとの懇談、ホタルが群れ飛ぶ自然環境豊かな地域を取り戻す「こどもホタレンジャー」の活動で特に優れた取り組みを表彰する式に出席し、皆さんの活動の報告に耳を傾ける機会がありました。

 「こどもホタレンジャー」は、ホタルや水辺の生きものを守り身近な川などを調査する活動を通じて、子どもたちに水環境を守ることの大切さを知ってもらおうという取り組みです。10年目を迎えた今年は、保育園、小学校、中学校の6校・園が環境大臣賞、優秀賞、奨励賞を受賞しましたが、その中で、わが和歌山県から広川町立津木中学校の「総合学習ゲンジボタル研究班」が環境大臣賞を受賞しました。

 津木中学校は広川町の山間にある生徒数21人の学校です。同校では平成元年から学校近くを流れる広川で、ホタル保護を呼びかける看板の設置や、ホタルの幼虫の飼育・放流、生息数調査と成虫・幼虫の生態研究、水生の生物や水質調査、ホタルの餌となるカワニナの調査を通した「ホタル生息に適した水辺環境」の解明などに取り組み、そうした研究に関する活動事例の発表も続けてきました。今回の受賞では、活動を継続して行っていることや地域の皆さんと一緒に取り組んでいることなどが高く評価されました。

 3月26日、環境省で行われた表彰式には学校から4人の代表が出席し元気に活動を報告しました。私から表彰状を贈り、石原環境大臣や私も入って、少し緊張気味に記念撮影も行いました。機会があれば私も津木中学校を訪れ、今度はあふれる笑顔の中で、ふるさとを大切にする皆さんと一緒に活動してみたいと思っています。

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