水に浸すだけで1週間点灯 防災用キャンドル

くまモンのラベルは和歌山環境エコアクションポイント協会が取り扱っている
くまモンのラベルは和歌山環境エコアクションポイント協会が取り扱っている

 南海東南海地震の発生が懸念される中、水に浸すだけで発電し、周りを照らす小型の防災用灯「アクモキャンドル」が注目されている。乾電池などの電源が不要で10年以上の長期保存も可能。一度水に浸すと1週間以上点灯し、停電など、いざという時に希望の明かりをともし続ける。

 アクモキャンドルは縦64㍉×横31㍉×幅12㍉と、ほぼライターと同様のサイズで、本体の下の部分を少量の水に浸すだけで先端のLED灯が光る。「マグネシウム金属空気電池」と呼ばれる燃料電池が使われており、銅の上に炭素シートやマグネシウムなどを重ね、化学反応で電気が流れる仕組みだ。

 被災地では電源の確保が難しいケースも多い上に、ろうそくでは火事の危険性があり、風で消える心配がある。それに対して〝電気ろうそく〟ともいえる同製品は、水(海水、尿などでも可)があれば、1週間以上は点灯し続ける。徐々に暗くなってくるが、一日1回程度水に浸せば再び明るくなる。

 同製品は、アクモホールディングス㈱(本社埼玉県川口市)が世界に先駆けて実用的なマグネシウム電池を独自開発し、商品化したもの。

 西日本では御坊市のアイエス㈱(坂本雅信代表)が取り扱っており、1つ700円(税別)。また、企業や団体向けにラベルは自由にデザインできるため、同社にはノベルティグッズとしての問い合わせも寄せられているという。

 坂本代表は「万が一の時は光がすごく大切。電源を確保せずに点灯し続けるアクモキャンドルは被災地の小さな救世主になる可能性がある」と話している。

 問い合わせは同社(℡0738・22・6557)へ。

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