不安あおり浄水器宣伝 県職員を停職

  和歌山の水道水について「ひどい状況」などと自身のフェイスブックに書き込み、浄水器の宣伝をしたなどとして、県は28日付で、日高振興局地域振興部の男性主事(30)を停職3カ月の懲戒処分とした。また同日付で、当時の上司に当たる平成25年度有田振興局健康福祉部長を訓告処分とした。

 県によると、主事は酒気帯び運転で停職処分期間中だった22年2月、浄水器などを扱う会社の契約販売員として会員登録し、浄水器をはじめ日用品、化粧品の宣伝などを行い、26年3月までに総額約43万円の報酬を受けていた。24~25年度は同部に所属し、水道事業所の検査などに携わっていた。

 23年ごろから実名でフェイスブックを始め、保健所の水道担当者だと名乗り、「(水道水には)様々な有害物質が含まれています」「浄水器選びに迷ってる人は気軽に相談下さいね☆」などと書き込んでいた。

 フェイスブックは友人登録した人だけが閲覧できる状態だった。書き込みで会社の実名は挙げていないが、プロフィルに同社サイトへのリンクがあった。主事は「軽率な行動だった。深く反省している」と話しているという。

 県は28日会見し、水道水について主事の書き込みのような事実はないとして、「県民の信頼を大きく損ね、極めて遺憾。今後二度と発生しないよう研修等を通じて県職員としての自覚高揚に努める」とした。

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