和歌山城歴史資料館を整備 来年9月

 和歌山市が和歌山城の敷地内で改修整備を進めている市役所南別館が、来年9月を目途に「(仮称)和歌山城歴史資料館」としてリニューアルする。尾花正啓市長が18日の定例記者会見で明らかにした。観光案内所なども入り、紀の国わかやま国体開催までにオープンさせたい考え。最新の映像技術を用いた資料館にする計画で、総事業費は5億円程度を見込んでいる。

 現在の南別館は、昭和30年代の建設で老朽化しており、耐震などに問題があった。今回の改修に合わせて、4階建てから3階建てに変更する。施設の内容は、1階に観光案内所、観光物産土産品センター、オープンテラス、2階に和歌山城歴史資料館、3階に和歌山城整備企画課事務所などを設置する。延べ床面積は約1683平方㍍。

 オープンテラスでは、コーヒーやアイスクリームなどを販売し、和歌山城を眺めながら休憩できるスペースなどとして活用する予定。

 歴史資料館では、最新の3Dコンピューターグラフィックス(CG)とバーチャルリアリティ(VR)技術を用いて、近世の和歌山城の景観を高精細に再現し、かつての「国宝・和歌山城」の姿をよみがえらせるという。

 会見で尾花市長は「天守閣には武具、南別館には歴史と機能を分けて展示し、和歌山城の歴史が全て分かるようにしたい」と今後の構想を述べた。

 今回の改修・整備事業は、設計が㈱ライトコーポレーション(同市西河岸町、竹中喜廣社長)、施工が㈱日紀建設(同市島、玉置秀男社長)、2階の内装施工、展示設計が㈱トータルメディア開発研究所(本社・東京都、澤田敏企社長)。

改修整備の構想を発表する尾花市長

改修整備の構想を発表する尾花市長

1度に30人が収容可能な「VRシアタールーム」のイメージ(和歌山市提供)

1度に30人が収容可能な「VRシアタールーム」のイメージ(和歌山市提供)

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