候補乱立の長谷毛原で激戦 紀美野町議選

 定数12に対し現職11人、元職1人、新人1人の計13候補が出馬して選挙戦を繰り広げている紀美野町議選の舌戦も25日限りとなった。戦況は新人を含めて候補者乱立の長谷毛原地区で激しく、全体では他の現職が比較的安定。元職が苦しい状況とみられているが、定数削減で票が読みづらく、順位や当落線上をめぐる戦いは26日の投開票までもつれ込みそうだ(文中敬称略、かっこ内の数字は前回獲得票数)。

 旧町別の選挙人名簿登録者数(20日現在)に対する立候補者数は野上が5893人に現職6人・元職1人、美里が2771人に現職5人・新人1人。

 うち有権者が約500人の美里・長谷毛原地区(毛原下、小西、毛原中、毛原宮、毛原上、長谷宮)は、現職の美野勝男(422・074票)=毛原下=と向井中洋二(337票)=毛原宮=に、昨年の補選を制した現職の上柏睆亮=毛原中=と最年少で新人の南昭和=長谷宮=を加えた4人の激戦地となっている。美野、向井中は立候補者増加の影響を受けながら新たな得票を求めて町内を奔走。一般選挙が初めての上柏、南も候補者がいない票田を中心に攻勢を掛けており、他の地区での浸透が当落のかぎを握るとみられている。

 他は、現職の伊都堅仁(505票)=小畑=、仲尾元雄(410票)=小畑=、美濃良和(492・925票)=三尾川=、小椋孝一(579票)=下佐々=、七良浴光(705票)=東野=、町田富枝子(604票)=福田=、田代哲郎(382票)=動木=、北道勝彦(504票)=吉野=と元職の西口優(285票)=小畑=が前回票をまとめにかかり、現職はそれぞれ地盤を固めて実績をアピール。中でも美濃、小椋、七良浴、町田、田代、北道は地元区唯一の立候補で戦いを優位に展開しているとみられ、伊都、仲尾も古参の支援をバックに支持拡大を図っているが、上滑りや長谷毛原地区4人の食い込み次第では一部の下位は安全圏とみられている400票に届かず、当落を含めて得票数や順位が大きく上下する可能性もある。前回苦杯をなめた西口は浮動票の獲得で巻き返しに躍起だ。

 全体的には、今期で引退する無所属3人の計1185票、死去した1人の556票、前回落選し今回は不出馬の1人の248票を合わせた1989票の行方が結果を大きく左右するとみられるが、有権者の関心が高まる中、まだ投票先を決めていないとの声もあり、最後まで予断を許さない状況となっている。

期日前600人超え

 期日前投票は、23日は343人が済ませ、初日から2日間の合計は606人。25日までの午前8時半~午後8時に役場本庁で受け付ける。

選挙戦を展開している13候補のポスター

選挙戦を展開している13候補のポスター

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