合併10周年の紀の川市 「市歌」制定へ

紀の川市は、ことし11月に合併10周年を迎えるにあたり新たに制定する「市歌」の歌詞を募集している。市の情景や風土が連想でき、老若男女問わず親しめる内容を市内外から幅広く募り、後世まで愛される歌の完成を目指す。
同市は平成17年に打田、粉河、那賀、貴志川、桃山の5町が合併して誕生。これまでに市民憲章や市の木、花は定めているが、市歌は制定していなかった。
本紙エリアの自治体の歌には、和歌山県民歌(西川好次郎作詞、山田耕筰作曲)、和歌山市歌(佐藤春夫作詞、同作曲)など著名な詩人、音楽家が手掛けた作品がある。紀の川市と同じく平成の大合併で誕生した市町では、海南市がイメージソング「好きです海南」を、紀美野町が町民歌をすでに作成している。

今回募集する歌詞は、原則、2番(2節)から3番(3節)で、各節が「同じメロディーで歌われる」(有節歌曲形式)ことを想定して作詞する。漢字やローマ字などには必ずふりがなを付け、未発表の自作オリジナル作品に限る。応募は一人1点のみ。

応募作品は、地元出身のピアニストやフリーアナウンサー、市内小中学校の国語、音楽教員らで構成する「紀の川市歌制定委員会」で審査し、入選作品3点を決定。最優秀賞1点に30万円、優秀賞2点に各5万円の賞金が贈られ、最優秀作品は市歌の歌詞として採用する。最優秀賞の受賞者は、11月に行われる予定の合併10周年記念式典で表彰される。

歌詞の決定後、作曲に取り掛かる。27年度中にCD作成を検討しており、制定委員会や作曲家による加筆補正が行われる場合がある。

市歌の歌詞は市民に限らず誰でも応募可能。応募方法は、市ホームページから指定の応募用紙を入手するか、市役所本庁企画調整課の他、各支所に用意している応募用紙で申し込む。持参、郵送の場合は同課(〒649―6492紀の川市西大井338)まで。電子メールの場合は、「紀の川市歌の歌詞応募」と件名を入れ、応募用紙を添付ファイルにして所定のアドレス(shika@city.kinokawa.lg.jp)へ。締め切りは6月30日。郵送は当日消印有効。

同課は「後世にずっと受け継がれ、紀の川市を好きになってもらえる市歌にしたい」と話している。問い合わせも同課(℡0736・77・2511)。

新たな郷土の歌が誕生する

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