1100名の同志とインドネシア訪問 防災・観光・農業で友好協力を推進

二階 俊博

私は11月20日から、「日インドネシア文化経済観光交流団」の団長として、経団連や観光業界をはじめとする経済人の皆さま、林幹雄経済産業大臣をはじめとする17名の国会議員に、山梨・愛媛・高知3県の知事も加わり、総勢1100名の交流団がインドネシアのジャカルタを訪問しました。

私が本年5月に、インドネシア訪問の際、ジョコ大統領と面会し日本からの訪問者に対する観光ビザの免除を熱心に訴えたところ、インドネシア政府はジョコ大統領のリーダーシップのもと6月からビザの解禁を実施いただきました。今回はそのビザ免除を記念した訪問となりますが、ビザ免除というのは簡単なようで、国と国の間に真の信頼関係がなければ成立しません。

日本とインドネシアは「心と心」で結ばれた古くからの友人です。特に、私たち両国は大地震による津波の被害によって、決して記憶から消し去ることの出来ない辛く悲しい、言葉では言い表すことのできない経験をしました。

インドネシアでは2004年のスマトラ島沖地震によって、約20万人以上もの尊い命を失い、日本も2011年の東日本大震災によって甚大な被害を受けました。

自然災害への対応は私たち人類共通のテーマです。

私は3月に来日されたジョコ大統領に、私たちが力を合わせて世界に対して、津波の恐怖と防災の重要性を発信するために、わが県の「稲村の火」の故事に因んで、11月5日を「世界津波の日」に制定する提案を行ったところ、大統領から力強く賛同いただいたため、私は直ちに世界各国に協力を呼びかけました。

現在、「世界津波の日」を国連総会で議決すべく、世界124カ国が「共同提案国」となり議論が進んでいますが、奇しくも、私たちがインドネシア滞在中に議決される見通しとなりました。これは、まさに日本とインドネシアの協力の成果と言えます。

なお、私は今回、約50名の同志とともに、インドネシア国内で最も大きな津波被害を受けた、アチェ州を訪問し、津波被害やその後の取り組みについて視察し、今後の日本とインドネシアの防災協力に活かしてまいりたいと考えています。

観光交流の拡大は両国友好の進化の証でもあります。観光ビザの相互解禁を機に、早くも交流数は増加してきていますが、今後は地方をはじめとした、相互の新しい魅力の発見が非常に重要となります。ゴールデンルートだけではなく、和歌山の素晴らしい観光ルートのPRを集中的に実施するとともに、さらなる航空路線の充実に向け、私も微力を尽くしたいと思います。

農業分野においても、私たちは大いなる可能性を秘めています。特に日本の土地改良や灌漑分野において、インドネシアに技術協力すれば、農産品の品質や生産性が格段に向上すると確信します。また、日本の安全な農産品自体もインドネシア国民に、広く味わっていただきたいと思います。

私は、本年8月にインドネシア政府より、栄誉ある「ジャサ・ウタマ」勲章の叙勲を賜りました。今回の訪問中、インドネシア大統領宮殿において、ジョコ大統領より、勲章を授与いただきましたが、このことは大変光栄なことであります。

今回の訪問団は日本とインドネシアの友好協力の新たな1ページを刻みました。今後、両国の友好発展に、さらに努力することを決意した次第であります。

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