友ケ島灯台の初代レンズを展示 市役所で
昨年、和歌山市の友ケ島灯台が登録有形文化財(建造物)に指定されたことを記念し、和歌山海上保安部は、明治5年の初点灯から昭和27年まで実際に同灯台で使われていた「3等不動レンズ」を市役所14階で展示している。18日午後3時まで。
レンズは石油ランプの光を増幅させるためのもので、直径1㍍、高さ1㍍84㌢と巨大。当時は灯台に職員が常駐し、レンズに付くすすを落とす作業などをしていたという。
同20年の米軍の艦載戦闘機の機銃掃射により一部被害を受けているが、補修の跡は見られず、全てのプリズム(光学部品)が明治期の物そのままだと思われ、現存する3等不動レンズでは最古。引退後は京都府舞鶴市にある海上保安学校で教材として使われていたが、今回初めて里帰りした。
同海保は「大きな物なので、ぜひ現物を見て当時の大掛かりな作業を知ってもらい、灯台を身近に感じてもらえれば」と話している。市役所での展示後は、同灯台での展示も検討しているという。
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