懐かしの「市電」 市立博物館コーナー展

明治42年から62年間にわたって親しまれた路面電車「市電」の、懐かしい写真などを紹介するコーナー展示「なつかしの市電」が、和歌山市立博物館(湊本町)で開かれている。6月5日まで。

南海電気鉄道が買収した昭和36年から46年の廃止までの資料で、市民らから寄贈された17点を展示している。

公園前や車庫前、紀三井寺を走る市電のパネル写真や、車両の前に付けられていた発着駅を示す鉄製の板、青焼きの運転台図面や車両の一覧表など。廃止時に車両に掲げられた「ながらくのご乗車ありがとうございました」と刻まれた木製看板も並ぶ。

写真アルバムの中には、昭和46年3月31日の最後の運行の様子を伝える一枚もあり、別れを惜しむ大勢の人の姿が写し込まれている。

同館の太田宏一総括学芸員(59)は「かつては和歌山市民の足として愛された市電ですが、若い世代では知らない人も多くなりました。こういうものが走っていたことを再発見し、その良さを見直してもらえれば」と話している。

午前9時から午後5時まで。問い合わせは同館(℡073・423・0003)。

「市電」の貴重な資料が並ぶ

「市電」の貴重な資料が並ぶ

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