安保法の成立がベースに オバマ米大統領が広島訪問

門 博文

 6月1日、通常国会が閉会しました。年明けの1月4日に召集され会期150日間の常会でしたが無事、職責を全うすることができました。特に今国会では予算委員会に所属することになり27年度補正予算、28年度通常予算そして熊本で発生した地震災害の復旧に伴う補正予算と3つの予算案の審議に参加することができました。
 また国土交通委員会、法務委員会にも所属し、特に法務委員会では「外国人技能実習制度」についての質問に立ち法改正の意義について質したところであります。詳しくは衆議院のホームページで質疑の模様をご覧いただければと思います。この法案は「外国人労働力の受け入れ」との観点で今後の日本の姿を変えていくかもしれない大きな要素を含んでいることから次の臨時国会へと審議が継続されました。
 また同じく法務委員会では会期の最終盤に「部落差別の解消を推進する法律案」を提案者の一人として提出させていただきました。永年、根絶されない部落差別でありますが最近ではインターネットを使った新しい差別も散見され、あらためてこの法律の制定が求められているところです。初めて中心となって取り組む「議員立法」で多くのことを学ばせてもらいました。党内での合意形成そして与党間での調整。提出に至るまでの野党他党との根回しや参議院との調整など一つの法案を仕上げるまでの先人たちのご苦労がよく分かりました。しかし残念ながらこの法案も今国会にて成立に至りませんでした。あと一日あと半日あと1時間と会期末が迫る中で必死の努力をしましたが時間切れ継続審議ということとなってしまいました。しかしながら同趣旨の法案が永らく求められていたにもかかわらず国会への提出にさえ至らなかったことを思いますと、衆議院に法案を提出し次期臨時国会にて早晩の成立が期待されているという状況は大きな成果であったと思います。
 また会期終盤には隣県の三重にて「伊勢志摩サミット」が行われました。G7各国から首脳が来日し8年ぶりのわが国でのサミットの開催となりましたが、安倍総理は議長国のリーダーとして素晴らしいリーダーシップを発揮され現下の世界経済に対応する力強いメッセージを発信されました。またその後オバマ米大統領におかれては、広島を訪問されました。原爆資料館や原爆ドームの見学、原爆死没者に対する献花、そして感動的なスピーチを慰霊碑の前でされました。まさに両首脳の信頼関係、そして日米同盟の確固たる絆の上に新たな歴史の一ページが刻まれた瞬間でした。「謝罪」の言葉がなかったとの意見が一部の報道で聞かれましたが、私はあのテレビに映し出された映像とそして語られた肉声そのもので充分に気持ちが伝わったのではないかなと思っています。また被爆者の方々と直接言葉を交わし抱き合う姿を見て、広島のそして長崎の多くの皆さんの71年間のわだかまりは一気に解き放たれたのだと思います。今回のオバマ米大統領の広島訪問実現については外交的な課題がいくつも存在していたと思います。関係者の努力によってそれらを乗り越えた結果の賜物だと思います。その中でも特にベースになったのは昨年の国会での安全保障関連法案の成立ではなかったかと私は思っています。この成立によってわが国は安全保障環境の変化に対応できるようになり、特に米国との同盟の絆はさらに強固なものとなったのであります。その上積みされた信頼関係のもと今回の訪問が実現したのだと思います。その安保法案を未だに「戦争法案」とのレッテルを貼り今夏の参議院選挙において廃案を目指して戦おうする民進党、共産党を中心とした勢力に真の平和を語る資格はないということがこのオバマ大統領の広島訪問成功をもってして明白になりました。
 いよいよ参議院選挙が目前に迫ってまいりました。今選挙からは18歳からの投票が実施されます。皆さんの良識ある投票を心よりお願いいたします。

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