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和歌山さんぽみちプロジェクト

伊勢路旅(26)三重県多気郡多気町②

前号では、三重県多気郡多気町にある紀州藩が築堤した三重県内最大のため池「五桂池」と、紀州藩の勧めにより移入された「紀州みかん」の歴史について取り上げた。今週は五桂池の畔にある、五桂池ふるさと村を紹介したい。

五桂池ふるさと村は、昭和59年にオープンした農業体験や動植物とふれ合うことができる施設。10月上旬から11月下旬にかけてミカン狩り、10月上旬から11月中旬には柿狩り、1月上旬から5月上旬にはイチゴ狩り、さらに、9月中旬から翌5月上旬にはキノコ狩り、現在の時期(6月下旬から8月下旬)は、ブルーベリー狩りが楽しめる。

敷地内にある花と動物ふれあい広場では、ポニーの乗馬体験や記念撮影、ウサギやモルモットとふれ合うことができ、子どもたちに人気。筆者が訪れた土曜の午後には子ども連れの家族客でにぎわい、地域の憩いの広場となっていた。

食事処も充実。テレビドラマ化されたことをご存知の方もいらっしゃると思うが、高校生たちが運営する「高校生レストラン」のモデルとなった「まごの店」は、県立高校の調理科の生徒が運営する実習を兼ねた施設。三重県産の食材にこだわり、授業や試験が無い、土・日・祝日のみ営業されるというもの。料理のおいしさはもちろん、調理、接客を高校生自らが厳しい環境の中、一生懸命に行う様子を見るだけで応援したい気持ちになる。料理に加え、スイーツの販売も人気。「まごの店」が休みの平日でも、地元の女性方が運営する「ふるさと食堂」があり、お薦め。

また、施設内には宿泊可能なロッジや松阪牛のバーベキューが楽しめるコーナーもある。この夏、紀州と縁の深い多気町を旅してみては。

五桂池ふるさと村のエントランス

五桂池ふるさと村のエントランス

(次田尚弘/多気町)