岩橋千塚の史跡追加へ 市民団体が報告会
和歌山市の国特別史跡・岩橋千塚古墳群の保全活動に取り組む「岩橋千塚を守る会」(西本健代表、会員60人)の報告会が8月28日、同市布施屋の河南コミュニティセンターで開かれ、今秋にも特別史跡に追加指定される予定の天王塚古墳と大谷山22号古墳などについて、県職員が報告した。両古墳は6月、国の文化審議会が追加指定を文部科学大臣に答申している。
報告会には40人が参加し、県文化遺産課の田中元浩主査が天王塚古墳について解説。6世紀ごろに造られたとみられ、全長88㍍、県内最大の前方後円墳で、石室の高さは全国で2番目の5・9㍍。墳丘の構造は、1段目は地山を削った岩盤を利用し、2段目に盛土しており、歴史的にも貴重な古墳であることを示した。
保全の課題については、天王塚古墳の地下に竹が生育していることから、継続的な伐採作業や、ミミズを食べようとするイノシシの掘り起こし防止などの対策が必要とした。
西本代表(58)は「地域活性化の起爆剤として、県と地元が連携し、特別史跡追加の正式決定に向けて盛り上げていきたい」と話していた。
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