創作や家庭生活語る 林真理子さん教育講演
近畿大学付属和歌山高校・中学校(和歌山市善明寺、山崎宏校長)で7日、直木賞作家・林真理子さんを講師に、保護者向けの教育講演会が開かれた。
同校保護者会(赤井雅哉会長)が主催し、子どもの教育活動の一助とすることを目的に開かれている講演会で、ことしで32回目。林さんは「私の仕事から」と題し、小説家としての活動や幅広い交友関係、家族との関わりなどをざっくばらんに語り、約250人の保護者は和やかな笑いに包まれながら聴き入った。
林さんは新聞や雑誌などの連載小説やエッセーなどの執筆を並行して行う多忙な日々について「ヒット作を生まなければならないプレッシャーもあり、とてもつらい」と明かす一方、「さまざまな苦労はあっても文を書いているときはとても楽しい」と強調。執筆は手書きで行っており、親交のある作家の江國香織さんや山田詠美さんらも手書きであることを紹介した。
家庭生活については、高校2年生の娘に、好きなことを仕事とする人生を歩んでほしいと願いながら手作り弁当を持たせていることを紹介し、「娘には『ママのは昭和の弁当』といわれながらも必ず作ります」と笑顔。多忙な林さんに対する夫の不満などは受け流し、101歳の母親からは「ルーズな父親似だった真理ちゃんが最近神経質な私に似てきた」と言われていることなどを話し、母、妻、娘それぞれの一面をのぞかせた。
参加した菱井有美さんは「中学生のころから林さんのファンです。エッセーや小説から、穏やかで常識のあるお人柄を感じています」と話していた。
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