前年度並み65億円 紀美野町29年度予算案

紀美野町議会の平成29年第1回定例会が2月28日に開会し、町は総額65億6000万円の平成29年度一般会計当初予算案など34議案を上程した。一般会計は編成当初、予算規模の縮小を見込んでいたが、本庁舎と中央公民館の空調設備更新費が当初の想定を上回ったことなどにより、前年度比400万円(0・1%)減で、ほぼ前年並みの規模となった。

【歳入】町税は前年度比1・8%増の7億8024万円、地方交付税は増減なしの35億5000万円を見込む。国庫支出金は、臨時福祉給付金事業の終了などより同22・8%減の2億4194万円。町債は、下神野小学校への空調設備設置などに充てるため同19・4%増の9億4820万円となっている。

【歳出】総務費が同8・7%増の8億5828万円、民生費が同2・6%減の16億317万円、衛生費が同3・9%減の9億1180万円、農林水産業費が同7・1%減の4億6061万円、公債費は同0・02%減でほぼ増減なしの12億1210万円となっている。

【主な事業】継続事業では、町道平中通り2号線改良事業に1億円、本庁舎・中央公民館の空調設備更新事業に2億1200万円などを計上。新規事業は、町内で創業する場合の経費を一部補助する創業支援事業に210万円、野上小学校にタブレット端末を導入するICT教育推進事業に517万円、下神野小学校空調設備設置事業に4386万円などとなっている。

【特別会計等】国民健康保険事業や後期高齢者医療、のかみふれあい公園運営事業などの特別会計8件、公営企業会計の上水道事業を合わせて、29年度当初予算案の総額は、290万円(0・03%)増で前年度並みの107億9086万円。

その他の議案では、28年度一般会計3月補正予算案は3520万円を減額し、補正後の一般会計総額は73億4681万円となる。

町議会で寺本光嘉町長は上程議案の説明を前にあいさつ。生石高原などの観光資源の積極的なPRや町ならではの体験プログラムの創設に意欲を示し、町観光協会事務局の町商工会から町役場への移転に向け協議を行っていることを明らかにし、「町には早急に取り組むべき課題が多い。まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づき地方創生を進めていく」と述べた。
定例会の会期は24日までの25日間。一般質問は10日に予定している。

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧