音楽機能重視の考え 市民会館で尾花市長

平成33年4月の開館に向けて、和歌山市が七番丁の旧伏虎中学校跡地に建設計画を進めている新市民会館について、尾花正啓市長は5日の定例記者会見で、仕様に対してさまざまな要望が寄せられている小ホール(約400席)に関し、「音楽で使われる場面が多いので、音楽機能を向上させたい」と言及した。

同計画を巡っては、5月27日に市教委が基本設計案の概要説明会を開き、音楽、演劇、雅楽、舞踊、茶道など新市民会館を多く使用することになる文化団体の市民ら約70人が参加。設計を担当した梓設計・環境建築計画共同企業体の責任者らが概要を説明した際、大ホール(約1000席)については、多目的に使える仕様で大きな議論はなかったものの、各団体が頻繁に使用することになる小ホールについて、音の響きが良くなる壁で舞台が覆われていることから、大掛かりな舞台転換や大型装置などの搬入が必要な団体からは、計画の再考を求める声が複数上がっていた。

尾花市長は「舞台横には控えられるような機能もあり、もし、大道具などで袖が足りない場合は、大ホールを使っていただきたい」と理解を求め、使用料なども含めて、各種団体が使いやすいように考慮する考えを示した。

市は13日開会の市議会6月定例会に、新市民会館の実施設計委託の関連議案を提出する。今後、議論の場が市議会に移される。

基本設計案で示された小ホールのイメージ

基本設計案で示された小ホールのイメージ

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧