圧力吹き飛ばし友好 訪韓の二階氏呼び掛け

自民党の二階俊博幹事長(78)=衆議院和歌山3区=は、安倍晋三首相の特使として、総勢365人の日韓観光・経済交流団を伴って10日から13日の日程で韓国を訪問。初日夜、全羅南道県の木浦市で交流会が開かれ、二階氏は「お集まりの一人ひとりが観光大使として、日韓の友好を進めていこう」と一層の民間交流促進を訴えた。二階氏と20年来の友人で韓国国民の党前代表の朴智元(パク・チウォン)氏は一行を歓迎。日韓両国政界の重鎮同士がさらなる発展へ決意をにじませた。【2面に関連記事】

朴氏は当選4回の韓国国会の重鎮。二階氏が小渕内閣の運輸大臣だった1999年から親交がある。木浦市は朴氏の出身地でもあり、現代ホテル木浦で開かれた交流会には交流団と韓国の要人が参加して和気あいあいと懇談した。

あいさつに立った二階氏は「日本と韓国は互いに古い歴史を持つと同時に長い交流が続いている。訪問団は一人ひとりが日韓親善交流の重要性を認識し、この地にやってきた。一人ひとりが大使として頑張っていこう」と訪問団の意義を強調。旧知の仲である朴氏とは「日韓の友好を深めていこうと誓い合い、それが20年近く続いていることを皆さんに報告したい」と説明した上で、「日本にも韓国にも、いい加減なことをいってけんかしたがる人たちがいるが、われわれは圧力を吹き飛ばし、友情の気持ちをいっぱいに持った者同士が手を携え、友好を進めていこうではありませんか。皆で協力して、楽しい韓国訪問だったと言えるようにしよう」と声を大にし、大きな拍手に包まれた。

続いて朴氏が「1999年当時、二階先生のおかげで日韓の航空便の増便が実現できた。皆さんに一言、強く言っておきたい。二階先生がいなかったら、今日の日本と韓国の人的交流はなかった」と持ち上げ、「日韓両国は大きな外交問題を抱えているが、過去に執着せず、大きな未来に向かうことを大切にしていこう」と団結を呼び掛けた。乾杯の後、両氏は今後ますます友好を深める気持ちを込めてがっちりと握手。互いに力を合わせ、難局を乗り越えていくことを改めて誓い合った。

訪問団には和歌山県から最多の57人が参加。民間交流の促進に一役買った。

朴氏㊨とがっちり握手する二階氏(木浦市で)

朴氏㊨とがっちり握手する二階氏(木浦市で)

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