気候変動の現状語る 粉河の環境祭で原田氏

環境問題や省エネについて考えてもらおうと、NPO法人紀州粉河まちづくり塾(楠富晴代表)は18日、紀の川市粉河の古民家・山﨑邸で「環境祭2017」を開いた。

地球温暖化防止に向けて資源ごみの活用などに取り組もうと始まった恒例の行事。ことしは和歌山地方気象台調査官の原田延明さんを講師に招いた講演会を実施し、約30人が知識を深めた。

テーマは「気候変動の現状と将来予測」。原田さんは地球温暖化の原因として、化石燃料の使用や森林の減少を挙げ、大気中の温室効果ガス濃度が急激に増加したことを説明。和歌山の平均気温は100年あたり1・5度の割合で上昇し、昨年の平均気温は統計開始以来2番目に高い値だったと紹介した。

また、世界の平均気温も予測。現状のペースで二酸化炭素の排出が増加するシナリオ(RCP8・5)を採用した場合、今世紀末には2・6度~4・8度上昇する可能性を示唆した。地球温暖化による影響を軽減するために「温室効果ガスの排出を削減する緩和策に加え、人や社会、経済の在り方を気候変動に合わせて変えていく適応策が求められる」と話した。

環境祭ではこの他、ミニライブや各種団体による展示もあった。

講演する原田調査官

講演する原田調査官

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