市堀川にカヌーや遊覧船 3日~社会実験

 和歌山県和歌山市中心部を流れる市堀川で、週末を中心にカヌー体験や遊覧船の運航などを行い、芝生の設置や移動販売の実施などでくつろぎの空間をつくり出す社会実験が3日から始まる。市が掲げる「水辺を生かしたまちづくり」の一環として11月20日まで実施し、尾花正啓市長は「ぜひ定期運航につなげられたら」と意欲を示している。

 社会実験は、市と中心市街地の活性化に取り組むまちづくり団体が協力して実施。橋丁から雑賀町付近の市堀川を中心とする全長1360㍍をエリアとし、週末を中心にSUP(スタンディング・アップ・パドルボート)やカヌーの体験、遊覧船の運航が行われる。仮設桟橋1カ所と船着き場4カ所が設置され、船に乗りやすい環境を整える。

 川沿いの空間を親しんでもらおうと、京橋駐車場の一部や遊歩道に芝生を敷いて、くつろげる滞留拠点とする他、週末を中心にキッチンカーによる移動販売も行われる。

 9月29日からはイベントの開催時に建物などのライトアップを行い、夜でも一帯を歩いて楽しめるようにする。

 仮設桟橋の設置は9月8日~11月20日。芝生の設置などによる滞留拠点の設置や建物のライトアップは9月29日~11月5日となっている。社会実験初日の9月3日は午前9時から、市堀川周辺のごみ拾いと河川内の清掃が行われる。

 尾花市長は1日の定例記者会見で「和歌山市は城下町と水の都として栄えてきた」と述べ、「水辺の活用に対する機運を醸成したい。水質を改善し、きれいな川を取り戻すための運動にもつながるのではないか」と期待を示した。

芝生を設置した滞留拠点㊤、仮設桟橋のイメージ(和歌山市提供)

芝生を設置した滞留拠点㊤、仮設桟橋のイメージ(和歌山市提供)

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