衆院選公示 和歌山1区3候補の第一声

 第48回衆院選が10日、公示され、和歌山県内3小選挙区には9陣営が立候補した(午後1時現在)。内閣改造後の臨時国会冒頭での解散に打って出た安倍政権の評価が問われる総選挙であり、自民・公明両党が過半数を維持できるかが焦点。小池百合子東京都知事が立ち上げ、政権交代をうかがう希望の党はどこまで議席を伸ばせるか。県内の候補者は秋空の下、それぞれの選挙事務所前などで第一声を放ち、22日の投票日まで12日間の舌戦が幕を開けた。

 安倍晋三首相が臨時国会冒頭で衆議院を解散する意向を固めたと報じられてからまだ約1カ月。急転直下の政治決戦に向け、小池知事は希望の党の結成を発表し、民進党は全候補の合流をいったんは決定したものの、安保法制や憲法改正を巡る政策の対立から党は分裂。希望への合流と新党・立憲民主党への参加、無所属での出馬などに対応は割れた。

 県内小選挙区は、民進出身の2氏がいずれも希望に合流。昨年の参院選で一定の成果があった野党共闘は実現せず、共闘を求めてきた市民連合わかやまは希望の2氏を支援せず、共産候補の支援を決め、自公、希望との対決姿勢を鮮明にしている。

 県内小選挙区の構図は、1区が自民、希望、共産の三つどもえ、2区は3党に日本維新の会を加えた4人の戦い、3区は自民と共産の一騎打ちとなった。

 立候補の受け付けは、県庁北別館2階で午前8時半から始まった。各候補とも代理人が届け出を済ませ、選挙事務所などで有権者への第一声を上げた。

 9日現在の県内の選挙人名簿登録者数は83万907人(男38万8292人、女44万2615人)で、平成26年12月の前回衆院選より200人(0・02%)増となっている。


1区(定1-候3) ※以下、届け出順。

原矢寸久候補

原矢寸久候補(66)
共新=社県支

安倍政治を許さない

 私は市民連合と野党の統一候補。今回の衆院選は森友・加計学園問題隠しが狙い。民進党が雪崩を打って崩れ、希望の党ができたが、小池百合子さんが自民党との連携もありうると言ってからは勢いがしぼんだ。安倍政治を許さないということとともに、政党とは何かが根本から問われる選挙。安倍政権が消費税を8%に上げた時、巨大企業は減税し、増収分はほとんど巨大企業に流れた。社会保障はずたずた。こんな政治を絶対に許してはいけない。憲法9条、平和を守り抜くための選挙。この問題に保守や革新は関係ない。平和と民主主義、壊されたこの二つを元に戻す。


 
岸本周平候補

岸本周平候補(61)
希前③

健全で強い野党つくる

 私は排除という言葉が嫌いだ。苦渋の選択だった。何としてでも安倍政治の暴走を止めねばならない。数のある健全な野党をつくるためにあえてこの道を選び、野党再編だと割り切って戦う。これだけははっきり言う。私利私欲ならもっと楽な道を選ぶ。私は許せない。お年寄りが年齢で差別されていること、女性や障害のある人、一人親の皆さんがチャンスすら与えられないこと、貧困家庭の子どもが置き去りにされていることを。長く永田町にいるが、今ほど政治がひどい状況になっていることはなかった。政治の暴走を止める役目を岸本周平にさせてください。


 
門 博文候補

門 博文候補(52)
自前②=公推

ふるさと発展に全力

 ふるさと和歌山のさらなる発展には何が必要かが問われている選挙だ。紀北地方は一時停滞していた道路網の整備が、京奈和自動車道や第二阪和国道などを中心にここ数年でだいぶ進んできた。地域の発展には政権与党との強いつながりが必要。ふるさとや日本を良くするために働くという私の信念・政治信条はどんなことがあってもぶれることがない。東京の人気に乗っかり、一日にして主張を変えるような政党には負けられない。戦って勝つのが政治だ。ふるさとを発展させていこうと願うみなさんの思いを結集し、愚直にひたむきに最後まで戦っていきたい。

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