故郷の希望を盛り込む予算 内水対策や学校トイレの洋式化

門 博文

去る1月20日、第196回国会が召集されました。当日は歴史的な大雪となった国会周辺でありましたが天皇陛下の御臨席を仰ぎ厳粛な空気の中、私も「開会式」に出席させていただきました。御退位の時期も具体的に決まり今上陛下御出席のもとでの開会式があとどれほどあるかと想うと一段と緊張の高まる時間でした。その後、国会論戦は本格化し平成29年度補正予算案が衆参両院で審議、採決され去る2月1日に成立しました。現在は平成30年度本予算案の審議が衆議院予算委員会で活発に行われています。98兆円に迫る予算案ですが一日も早い成立を目指し国民生活に支障をきたさないようしなければなりません。
さて、これらの予算案には和歌山に関連したさまざまな項目が盛り込まれております。その中でも特に2つの点についてご報告します。まずは災害対策です。昨年10月の台風21号に伴う水害の復旧と今後の対策についての予算も盛り込まれています。去る1月26日、和歌山市内で「紀の川流域における内水対策の検討会」が開催されました。流域の被害状況を共有し、国、県、市町の役割の確認と改善をしていこうというのが主旨です。前号で報告いたしましたが私の発案で今回、国土交通省近畿地方整備局が設営してくれました。当日は各首長も直々に出席され活発な議論と意見交換がなされました。中でも「内水対策」については市、町の体力、いわゆる財政力を超えるものが求められるという意見が出されました。脆弱(ぜいじゃく)な財政力しか持たない市、町では対応に限界があるということです。国が地方の役割となっていた「内水対策」について今までの則を越えて対応する必要性を強く感じました。この後は党内でそして国土交通委員会でも仲間を募りこの点の改善、そして予算の獲得に取り組んでまいります。
また、もう一点は和歌山市が取り組んでいる公立小中学校のトイレの洋式化に関連した予算があります。今後約4~5年の間に学校トイレの洋式化を完了させようというものです。すでにクーラーは各校ほとんどで整備が進んでいますが次はトイレです。現在市内の学校のほとんどは築40~50年ですのでトイレは和式です。しかし今、学校に通っている生徒、児童の皆さんは平成生まれで生活の中でほとんど洋式トイレしか使ったことのない世代です。当然のことながら、学校での排泄は非常にストレスを感じています。学校のトイレだけが時代から取り残されてきたのです。このことを解決してあげるのは私たちの責任であります。今ある和式トイレを一度壊して洋式化する。新築工事でも「水まわり」はお金がかかるということは皆さまもよくご存じかと思いますが撤去を伴う「改修」にはさらにコストがかかります。市全体で100億円近い投資が見積もられています。大変大きな金額です。しかし先ほど述べましたように私たち世代の責任として今、やらなければなりません。そのためにも国の補助金が必要です。今回の補正予算にも本予算にも文部科学省からの補助金が計上されています。先日も市教育委員会の皆さまからも陳情を受け私も早速、文部科学省の担当課長を直接訪問し要望してまいりました。予算の確保に子供たちのため全力を尽くしてまいります。
このように予算には私たちの故郷が求めている希望がさまざまに盛り込まれています。私たち自民党は十分な審議を経た上で成立に向け努力します。野党のように予算案には反対しておいて「ここだけ都合よくお願いします」は通用しないのです。政権与党の議員として和歌山のためにこれからも力の限り頑張ります。本年もよろしくお願い申し上げます。

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧

がんばってます

月別アーカイブ