全国2例の立体涅槃群像を公開 了法寺で
釈迦の入滅を表した立体涅槃(ねはん)群像の年に一度の開帳が15日、和歌山県和歌山市坂田の日正山了法寺(小林慈享住職)で行われ、県内外から約400人が参拝に訪れた。
釈迦の死を悲しむ弟子や動物などを表現した「涅槃図」を立体化した群像は国内でも非常に希少とされ、毎年釈迦の命日の1カ月後に行う「涅槃会」で公開している。
釈迦堂の中心には横たわった像高162㌢の釈迦像が置かれ、周りには医師が、壇上では菩薩や阿修羅、弁天など多くの弟子が悲しみにくれる他、壁面には1000体の釈迦如来像が整然と並べられている。
小林住職らが群像の前に座り般若心経を唱えると、写真を撮る人や手を合わせ読経する人など多くの参拝者が堂の前に詰め掛けた。
紀の川市貴志川町から訪れた秋山和子さん(76)は「先月群像を知り、ここに来られたのは巡り合わせを感じます。立派な群像を前にすると圧倒されつつも感動しますね」と話していた。
県立博物館によると、現在日本で確認されている立体涅槃群像は同寺の他、香川の法然寺のみという。
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