おおらかな木彫り仏像も 玉置さん傘寿展
和歌山県和歌山市和歌浦中の玉置尚寛さん(80)の傘寿を記念した彫刻と絵画の作品展が16日まで、同市十二番丁のMsギャラリー12番丁で開かれている。
木彫り作品を中心に17点を展示。玉置さんは19歳から絵を描き始め、大阪の研究所でデッサンを学んだものの、ほぼ独学。仮面を作る工房に勤めた経験があり、約40年前から彫刻にも取り組むようになった。
2年ほど前には御坊市の圓満寺の依頼で、伐採された同寺境内の樹齢200年ともいわれるクスノキを使い、地蔵菩薩を10カ月かけて彫り上げ奉納。今回、同寺の協力で特別に展示されている。「無我の思い。おおらかでどっしりとしたイメージで彫りました」と玉置さん。
その他、菩提樹の木の下で瞑想する釈迦や鳳凰を題材にした精巧なレリーフ、愛嬌(あいきょう)たっぷりなだるまの立体作品などが並び、「まだまだ未熟で没頭できる境地にはたどりつけません。『無』に近づけるよう、これからも命ある限り少しでもいいものを彫りたいですね」と話している。
午前11時から午後6時(最終日は5時)まで。問い合わせは同ギャラリー(℡073・431・8255)。
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