産廃申請で住民が抗議の集会へ 山口地区

 和歌山県和歌山市山口地区に計画されている産業廃棄物最終処分場の設置について、事業者の㈱フォーシーズン・ファクトリーが3月22日に市へ「産業廃棄物処理施設設置許可申請」を、4月5日に県に「林地開発許可申請」を提出した。同地区はこれを受けて設置反対の住民決起集会の開催を決定。2日に連合自治会の役員が市役所を訪れ、尾花正啓市長に集会への参加を要請した。

 処分場は2011年に計画が浮上。市は条例に基づき事業者に指導と助言を行い、連合自治会は協議や説明を事業者に求めてきた。

 連合自治会によると、市の助言に対する事業者の2月の回答では、連合自治会が計画地の地形・地盤のもろさを指摘した調査報告書について、地盤に問題はないと否定し、申請の提出を表明。林地開発についても設置予定場所の滝畑、上黒谷両自治会、南谷池水利組合が水路の使用に反対したが、事業者は住民側の同意を求めないまま4月5日に林地開発許可申請を提出したとして、連合自治会は事業者を「不誠実」と批判している。

 尾花市長への要請には連合自治会の園部尚正会長と藤井勝産廃対策委員長、栗本敬一郎副委員長が出席。園部会長は「本申請の提出は問題の大きな山場。事業者への抗議と住民への経緯説明のための集会に参加して、住民の不安を払してもらいたい」と尾花市長に求めた。尾花市長は「個人的には望ましくないと思っている。補正調査もまだ十分でないのに申請されたのは残念。法律に基づいて審査し、住民の意見を大切にしたい。集会には参加したいと思う」と前向きに応じた。園部会長は「市長から力強い言葉がもらえた。参加してもらえれば大きな力が得られる」と話していた。

 住民決起集会は22日午後7時から、同市直川の北コミュニティセンターで開かれる。

決起集会への参加を求める園部会長

決起集会への参加を求める園部会長

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