こくみん民主党を立上げました ドラマの第二幕

岸本 周平

 民進党と希望の党の仲間が集まって、新しい政党「こくみん民主党」を立上げました。衆議院議員39名、参議院議員23名の野党第二党としての船出です。
 安倍一強体制の下、財務省の公文書改ざんや森友・加計学園問題など、不祥事が相次いでも政府は責任を取らず、残業代ゼロ法案強行採決など横暴な国会運営が続いています。昨年の衆議院総選挙の後、野党は分裂して、政府与党に漁夫の利を与えています。健全で強い野党のかたまりをつくるための第一歩が、「こくみん民主党」です。社会全体を包み込む温かさを持った政治勢力を結集します。
 今や、保守だとかリベラルだといった単純なレッテル張りに意味はありません。多様な価値観を寛容に受け入れて、特定の主義主張にこだわらず、国民が直面している問題に対して現実的に向き合うことが大事です。何より、国民生活にたいせつな社会保障や経済に強い政党をつくります。そして、歴史的な時間軸、社会的な関係性、地球的な空間の中での「共生―共に生きる」を理念として掲げます。
 人工知能(AI)、自動運転やブロックチェーン技術など、革新的なイノベーションによって経済成長や社会問題の解決を進めます。世界でも、日本でも、格差や貧困に苦しむ人々が増えています。私たちは、個人の自己責任にすべてを押しつける立場は取りません。OECDの報告書にあるように、格差は経済成長のマイナス要因ですから、政府の再分配機能を重視します。
 人生100年時代には尊厳ある生と死の問題と正面から向き合わなければなりません。その生活保障のために、消費税など負担のあり方からも逃げません。多くの職業がAIに置き換わる時代に対応し、子どもたちの教育を変えて、イノベーションに必要な人材を育成します。人口減少時代に必要なことは、徹底した地方の分権・分散化です。課税自主権の強化や仮想通貨を使った地域通貨など地方自治体の権限を拡大します。
 これからはアジアの時代です。古い冷戦構造の枠組みにとらわれず、パワーシフトの時代に適応できる新時代の経済、通商、外交、安全保障のあり方を提案します。日本が戦後ずっと追求してきた平和主義は絶対に守ります。「近くは現実的に、遠くは抑制的に、人道支援は積極的に」という総合安全保障の考え方が基本です。
 国民が第一の政治を実現します。党首討論で、森友・加計には触れず、日米、日ロの外交・貿易問題に正面から論争を挑んだ心意気をかってください。

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