智弁の初戦は近江 夏の甲子園3日目に登場

 5日に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する第100回全国高校野球選手権記念大会の組み合わせ抽選会が2日、大阪市北区のフェスティバルホールであり、和歌山県代表の智弁和歌山は大会3日目(7日)の第2試合で滋賀県代表の近江高校(彦根市)と対戦することが決まった。

 抽選会ではホールに集まった出場56校の選手たちが固唾(かたず)をのんで壇上を見つめる中、同一都道府県から2校が出場する大阪府や東京都などの代表校の主将からくじ引きがスタート。智弁の文元洸成主将(3年)は37番目にくじを引き、対戦校の決定を待った。抽選が進むにつれて会場の緊張感は高まり、智弁の選手たちが今か今かと待ちわびる中、54番目にくじを引いた近江の中尾雄斗主将(同)が智弁との対戦を引き当てた。

 髙嶋仁監督は近畿勢同士の対戦に「もう少し遠く(の学校)とやりたかった」と苦笑い。近江の印象について「良い左投手が何人もいる。試合までにしっかり対策をしたい」と話し、文元主将は「いつも通りの智弁らしい野球をし、初戦突破に全力を尽くす」と気合十分。横の髙嶋監督をちらりと見ながら「しっかり打たないと監督のお叱りを受けると思うので」と笑顔で話し、和歌山大会で見せた強打を甲子園でも発揮する決意をにじませた。

 近江の多賀章仁監督は滋賀大会で優勝した後、自身の携帯電話に髙嶋監督から祝福の連絡があったことを明かし、「今から考えると当たる運命だったのかもしれない」と穏やかな表情。「智弁の打者は勝負強い。走者を置いた場面で投手が粘り強く投げられるかが大事になる。ロースコアの展開に持ち込みたい」と話し、中尾主将は「智弁の打者は全員が要警戒。後半に強いチームをつくってきたので競り合いに持ち込みたい」と意気込みを示した。

 近江は2年ぶり13回目の出場。2001年の第83回大会では滋賀県勢初となる準優勝を果たすなど同県を代表する強豪として知られる。今春の選抜にも出場し16強入りした。林、金城、佐合のタイプの異なる投手を擁し、打線もつながり出すと止まらない。

 大会は21日までの16日間。19日は休養日となる。選手宣誓は近江の中尾主将が務める。

健闘を誓い合う文元主将㊧と中尾主将㊨

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