夏の参院選出馬表明 元弁護士会長の藤井氏

今夏に行われる参院選和歌山選挙区(改選数1)に、元和歌山弁護士会会長の藤井幹雄氏(58)が無所属で立候補することを正式に表明し、7日に和歌山県和歌山市友田町のホテルグランヴィア和歌山で記者会見した。安倍政権を「憲法そのものを破壊し、わが国を再び戦争へと導こうとしている」と厳しく批判し、対決姿勢を鮮明にした。

藤井氏はかつらぎ町出身。1985年に東京大学法学部を卒業後、司法試験に合格。95年に和歌山弁護士会に登録し、2016年度には会長を務めた。9条ネットわかやまの世話人代表も務め、98年に発生した毒物カレー事件では林真須美死刑囚の一、二審の弁護を担当した。

藤井氏には、擁立を主導した連合和歌山が同日の執行委員会で推薦を決め、国民民主党も推薦を発表。立憲民主党と社民党の各県組織は推薦に向けて党本部と調整している。

藤井氏は記者会見で、安倍政権について「強行採決を繰り返し、議論のないまま自衛隊を憲法9条に明記するという改憲案を打ち出し、憲法を私物化している」と述べ、「厳しい戦いになるが、精いっぱい頑張りたい。県民の中には『このままでいいのか?』と思う人もいるはず。そんな人の選択肢になれたら。政治の暴走を止めるために今戦わなくてはいけない」と決意を示した。

同選挙区には、自民党現職で経済産業大臣の世耕弘成氏(56)、共産党新人の前久氏(62)が立候補を表明しており、藤井氏を「野党統一候補」とできるのかが一つの焦点となるが、連合和歌山の池田祐輔会長は共産党との共闘について、「政党としては難しい」と否定的な見解を示している。

「厳しい戦いだが今戦わなくてはいけない」と藤井氏

「厳しい戦いだが今戦わなくてはいけない」と藤井氏

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