歩行者の事故防げ 県警と各団体が対策会議

和歌山県警は19日、横断歩道の歩行者優先を徹底し、事故防止を目指すための対策会議を和歌山市西の交通センターで開き、交通や輸送に関わる官民の関係機関・団体の17人が情報を共有し、対策を話し合った。

日本自動車連盟(JAF)の昨年の調査によると、信号機のない横断歩道での車の一時停止率は、全国平均8・6%に対し県内は1・4%と大きく下回り、ワースト3位。さらに、昨年の県内の交通事故による死者の約4割が歩行者だったことなどを踏まえ、一般ドライバーに横断歩道での歩行者優先を徹底し、官民一体になって取り組みを進めようと、初めて対策会議を実施した。

参加したのは県警と県、国土交通省和歌山運輸支局、県トラック協会、県バス協会、県タクシー協会、JAF和歌山支部、県指定自動車教習所協会、県交通安全協会。島泰弘県警交通部長は「『歩行者に優しい和歌山』を実現するため、横断歩道の歩行者優先の徹底に向けて、各種広報活動や取り締まりの強化に取り組みたい」とあいさつした。

会議では、昨年の県内の交通事故死者36人のうち42%(15人)が歩行中で、横断中の死者は全体の25%(9人)、歩行中の死者の60%を占めること、横断中の事故114件のうち63%が横断歩道やその付近で発生していることや夕方から夜間に多いことなど、歩行者と車両の事故の実態が示された。

出席者は今後の取り組みなどを協議、検討し、横断歩道での歩行者優先を呼び掛けるため、マグネットシートやステッカー、ポスター、チラシなどを作成し、各機関・団体で啓発を進めていくことなどを確認した。

対策会議であいさつする島交通部長

対策会議であいさつする島交通部長

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