大筆使い迫力の書 和歌山市民大学で初挑戦

和歌山市の市民大学の初級書道(漢字)の受講生は5日、西汀丁の中央公民館で、講座の一環として大筆を使った書の大作に挑戦。墨のしぶきや、かすれにも味わいのある個性豊かな作品を完成させた。

受講生は40代から80代までの20人で、海南市の中尾紫苑さんが講師を務める2年制のコースで学んでいる。普段は机の上で、半切サイズの紙を使った練習がほとんどだが、「2年間の集大成として、大きな紙の上に乗って書く体験を」と初めて実現した。

17人の受講生が、約2㍍四方の大きな紙に、105㌢の長さの「ほうき筆」と呼ばれる大筆で挑戦。紙の上に立ち、「愛」「絆」「慈」「心」「生」「夢」など、それぞれが書きたい文字を全身を使って力強く筆を走らせた。

中尾さんは「講座を担当して33年ほどですが、大作への挑戦は念願でした。皆さん自由で、伸び伸びとして素晴らしいですね」と笑顔。

「心」と書いた和歌山市加納の益田啓子さん(82)は「初めての体験。とても楽しく、新鮮でした。紙がこれほど大きいと勢いが必要ですね」、「龍」を題材にした同市吉札の谷河隆さん(69)は「紙も筆もいつもの大きさと違い、流れに任せて書きました。貴重な体験ができました」と話していた。

思い思いに大筆を振るう受講生

思い思いに大筆を振るう受講生

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