オイルダンパー交換へ KYBデータ改ざんで

昨年10月、油圧機器メーカーKYB㈱と子会社による免震・制振装置の検査データ改ざんが発覚した問題で、和歌山県は、南別館に設置されている免震オイルダンパー4本を適合品に交換する。適合品の確証が得られなかったためで、早期の交換を求めている。

管財課によると、同社が行っていた「係数書き換え」問題で、南別館に設置のオイルダンパーは「4本全てが適合品」との回答があったという。だが、同社の調査で別の不適切行為(原点調整)が発覚。同社が設置した外部調査委員会の調査報告書で、原点調整が2008年または09年ごろに開始された可能性が高いと報告された。

南別館のオイルダンパーは06年の製造品。不適切行為が始まる前に製造されたもので、委員会では不適切行為が行われた製品との確認はされていなかった。

しかし、同社が14年以前に使用していた検査機内に原点調整に関するデジタルデータは保存されておらず、不適切行為の有無については確認できなかった。適合品である確証がないため、同社の同年以前に検査した製品は全て適合品と交換するという方針に沿って、早期の交換を求めた。

取り替え用ダンパーの生産は来年9月までに完了予定という。

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