被爆者の姿を知って 写真展「原爆と人間」

 元県原爆被災者の会、非核の政府を求める和歌山県民の会、核戦争防止和歌山県医師の会、原水爆禁止和歌山県協議会(県原水協)の県内の非核4団体による「原爆と人間」写真展が27日まで、和歌山市吹上のNHK和歌山放送局内「ギャラリーわかまる」で開かれている。

 広島と長崎に原子爆弾が落とされてからことしで74年。幼子の遺体を背負って火葬の順番を待つ少年を写した「焼き場の少年」や、原爆投下直後の広島の街を撮影した「涙に曇るファインダー」など原爆を体験した人々の生々しい姿や、国連の特別総会で訴える被爆者の姿などの写真パネル30点を展示している。

 広島市立基町高校の生徒と被爆体験証言者による共同制作作品「原爆の絵」も展示。10年以上にわたる取り組みで、高校生が証言をもとに描いた投下直後の人々や街の様子が描かれており、今回は63点の複製が並ぶ。

 県原水協の茂野和廣理事長(68)は「展示で被爆の実相を見てもらいたい。被爆者の平均年齢も高くなり、若い人々にキノコ雲の下で何が起こっていたか伝えていかなくてはならない」と話し来場を呼び掛けている。

 展示は午前10時から午後5時まで。問い合わせは県原水協(℡073・424・6533)。

広島と長崎の様子を写した写真が並ぶ

広島と長崎の様子を写した写真が並ぶ

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