日々是「前進」 米寿の北谷さん書と絵画展

 紀美野町野中の北谷弘(ひろ)さん(88)の米寿を記念した絵画と書の初の個展「宗純(そうじゅん)展」が29日まで、ギャラリー白石(和歌山県和歌山市湊通丁南)で開かれている。

 北谷さんは書や茶道、華道に親しみ、生け花の未生流師範、茶道の表千家師範。50歳の頃には水墨画の絵画教室にも通い、趣味で絵を楽しんできた。

 これまでに描きためた作品も多く、娘たちの勧めで個展開催を決意。会場には書や日本画約30点の他、生け花作品も並び、華やいだ雰囲気。

 次女の加藤万有美さん、三女の平岡昌子さんも会場に駆け付け「多くの方の作品を見ていただき、母が喜んでいるのが何よりうれしい」と笑顔だった。

 作品は、新緑の京都や下津港、長保寺の風景画など。大阪の中央公会堂を描いた「若葉の頃」は、生け花の勉強会のために10年通った会場の向かいに見えた光景で、特に懐かしいという。

 他にも、新構造社和歌山支部のメンバーだった頃、本部の審査で入選した、長谷寺に広がる牡丹を抽象的に描いた作品も並ぶ。

 英語や中国語を習う北谷さんのエネルギーの源は、尽きない好奇心。「新時代に向かう今の思いを書にするなら、『日日是〝前進〟』でしょうか」とにっこり。「まだまだ人生これから。100歳を目指して、いろんな挑戦を続けたいです」と話している。

 午前10時から午後5時(最終日は3時)まで。

懐かしい作品を前に娘たちと語らう北谷さん㊥

懐かしい作品を前に娘たちと語らう北谷さん㊥

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