大地震想定し対応確認 和歌山市で初動訓練

 和歌山市は10日、市役所庁舎などで、大地震発生時の職員や対策本部の行動を確認する初動対応訓練を行った。

 大地震が起こった際に、被害状況や避難などの情報を収集、報告し、会議、発表など一連の動きを実働と図上で訓練。午前9時40分に東海・東南海・南海の3連動地震が発生し、和歌山県内で震度5~7の揺れを観測した後、沿岸で大津波が発生するという想定。庁舎では職員が想定の発生時刻に合わせて避難訓練を行った。

 消防庁舎の災害対策本部には職員50人が集まり、津波の第1波が到達する約1時間の間に県や自衛隊、警察、ガス会社や電力会社から情報収集を行い、モニターで各地の津波浸水状況を見ながら地図上で被害のマッピング作業や防災無線で避難を呼び掛けた。会議では各部局が被害状況や救援態勢を報告した。

 訓練後の総括で尾花正啓市長は「まずは人命優先。報告にもまだまだ取捨選択するところがあったのではないか。それぞれするべきことをもう一度点検していきたい」と話した。危機管理局の岡﨑州宏局長は「普段からすぐ逃げられる準備をしてほしい。地震が起きたら自ら逃げる意志を持って諦めないで避難してもらいたい」と市民に対する思いを話した。

情報をまとめる対策本部

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