ユニセフに理解を 協会職員ら和歌山県庁訪問

 日本ユニセフ協会のキャラバン隊は20日、県庁を訪れ、仁坂吉伸知事にユニセフの活動を紹介した。キャラバン隊は世界の子どもたちが直面している困難やユニセフの活動を知ってもらおうと、1979年から毎年キャンペーンを実施。各都道府県をほぼ4年に1回のペースで訪れており、県内訪問は4年ぶり9回目となった。

 訪れたのは、同協会の高橋正博事務局次長と鈴木有紀子学校事業部マネージャー、高円宮家の長女・承子(つぐこ)さまの3人。

 高橋事務局次長は2018年度に約8100万円の募金が同協会へ寄せられたことを紹介し、「個人からの寄付が約9割を占めていて学校からもたくさんの募金を頂いている。教育現場でユニセフの活動を知っていただき、将来大人になった時にまた募金していただけたら」と話した。

 鈴木マネージャーは県内の小学校の26%、中学校の17%がユニセフ募金に参加していることを紹介。発展途上国では井戸からくんだ水を水がめに入れて運んでいる子どもがいることや、マラリアを予防する蚊帳に日本企業の技術が使われていることを話した。

 仁坂知事は「世界の子どもたちが置かれている状況を聞くと、こうした活動に切実感を感じる。立派な仕事だと思う。私も勉強していきたい」と話していた。

 知事室訪問を前に県庁で行われた会見で、鈴木マネージャーは紛争や気候変動や難民などによって子どもがリスクにさらされていることを強調。「世界の課題を知って自分に何ができるか、持続可能な社会はどうしたらつくれるか、子どもたちによく考えてほしい」と話していた。

 同日、メンバーは同市茶屋ノ丁の県自治会館で県内の教員約40人を対象に発展途上国の子どもを取り巻く環境を説明。21日には市内の小中学校で教室を開いた。

ユニセフの活動を紹介する鈴木マネージャー㊨ら

ユニセフの活動を紹介する鈴木マネージャー㊨ら

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