外国人誘客や防災など 県内首長が意見交換

 和歌山県内各地の首長らが地域の課題について意見を交換する全県市町村長会議が24日、和歌山市茶屋ノ丁の県自治会館で開かれ、訪日外国人観光客(インバウンド)の誘致や災害対策について話し合った。

 仁坂吉伸知事は県政について「条件が整いつつあり、やったら報われるかなと思えるようになってきたが、世界的に景気が危ないかもしれない。いろんな意味で焦っている。風が良い感じで吹いている時にしっかりやらないといけない」と話した。

 インバウンドの誘致について、田辺市の真砂充敏市長は「市内で外国人観光客を見掛けるのは普通の光景になっている」と報告。「(市内にある)熊野古道の滝尻王子から熊野三山までは約90㌔あるが、もっと歩きたいという人も多い。広域観光ルートの整備や二次交通の充実などの重要性が増している」と強調した。

 災害対策については南海トラフ巨大地震への備えが話題となり、那智勝浦町の堀順一郎町長は「町内の平地のほとんどが浸水予想区域となっている」と説明。「紀伊半島一周高速道路のトンネル建設工事で出た残土を使用して高台を造成し、公共施設の高台移転を進めたい」と話した。

 仁坂知事は県が各自治体に策定を呼び掛けている事前復興計画について「被災後に復興の方針を巡ってもめると問題が解決されず時間が過ぎていく。事前に計画があれば被災前から抱えていた問題を復興の時に一気に解決することもでき、被災前よりもっと良い街になる」と意義を話していた。

首長らを前にあいさつする仁坂知事

首長らを前にあいさつする仁坂知事

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