家庭教育のヒントに 県教委が冊子を改訂

和歌山県教育委員会は、子育て中の保護者を支援する冊子「家庭教育サポートブック」を4年ぶりに改訂し発行した。

家庭教育とは勉強だけでなく、生活習慣や社会のルールなど人が生きる上で必要なことを家族の中で身に付けていくこと。生涯学習課によると、幼児期の子どもを持つ親の中には県外から和歌山に来た人も多く、また核家族世帯が多いためなかなか相談できる相手がいないのが現状だという。子どもが少ない過疎地域では、隣近所に子どものいる親がおらず悩む人もいる。そのような親に向け、各地域では子育ての経験者や児童委員、元教員などからなる支援チームが生まれており、相談を受けたり、家庭訪問をしたりしている。

サポートブックでは生活リズムのつくり方や子どもの個性への理解、家庭学習など幼児期、小学校低学年、高学年と成長段階に合わせた悩みについて教員や小児科医、栄養士などの専門家からのアドバイスを掲載。県内の児童相談所や支援センター、電話相談窓口なども紹介している。家庭教育はそれぞれの家族で取り組むものであり、「親とはこうあるべきだ」と押し付けるのではなく、地域の支援チームと共にさまざまな家庭環境の親をサポートするための1冊としている。

同課は「まずは4~5歳の子どもがいる親に読んでもらい、それから支援者にも読んでもらって参考にしてもらいたい」と話している。

サポートブックは県内の幼稚園で4・5歳児の保護者を対象に配布。同課や各市町村の教育委員会でももらえる他、県教委のホームページでも配布している。問い合わせは同課(℡073・441・3721)。

改訂された家庭教育サポートブック

改訂された家庭教育サポートブック

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