客船を大歓迎 ダイヤモンド・プリンセス初寄港

 世界三大クルーズ会社の一つ、プリンセス・クルーズ所属の大型客船「ダイヤモンド・プリンセス」(全長290㍍、11万5875㌧)が和歌山県和歌山市の和歌山下津港に初入港した17日、船内では歓迎式典が行われ、夜の出港前にはイルミネーションやダンスなどのパフォーマンスが岸壁で催され、和歌山で半日を過ごした乗客乗員を見送った。

 ダイヤモンド・プリンセスは15日に横浜港を出発し、高知、韓国・釜山、長崎などを巡り、23日に横浜に戻る9日間のクルーズの途上、和歌山に寄港。46カ国・地域の乗客2710人と乗組員1061人が訪れた。

 歓迎式典には尾花正啓市長や門博文衆院議員、イタリア人のジェナロ・アーマ船長、プリンセス・クルーズの日本オフィス、㈱カーニバル・ジャパンの堀川悟社長らが出席した。

 尾花市長は和歌山市について、巡礼の聖地である高野山・熊野への入り口で、武家社会の中心都市の一つとして栄えたと述べ、「古来からの日本の素晴らしいものがたくさんある地域であり、新鮮な海の幸、山の幸などおいしいものも多い。ぜひ魅力を感じてもらいたい」と歓迎。アーマ船長は「初めて和歌山に寄港したダイヤモンド・プリンセスの船長として光栄。和歌山はこれからも重要なルートであり、乗客もクルーも和歌山でいい時間を過ごしたい」と話した。

 記念品の交換では、尾花市長から「紀州てまり」、アーマ船長から船のエンブレムが描かれた盾が贈られた。

 式典後、来賓や報道関係者向けに船内が公開され、大画面で映画も楽しめる屋外プール、ルーレットやスロットマシンなどが並ぶカジノなどを見て回った。

 日替わりで音楽やマジックなどのショーが行われる700席のシアター、日本風の展望浴場、ゆったりとくつろげるラウンジやバーなど、船内は高級ホテルさながらの充実した設備となっており、来賓らはスタッフの説明に熱心に耳を傾けていた。

 岸壁や市内各地では経済団体や企業などが乗員乗客のおもてなしを実施。岸壁では中央卸売市場による物産販売があり、㈱オークワは、乗務員の買い物のためにセントラルシティ和歌山店への送迎バスを運行した。出港を見送る夕方からのイベントでは、11月から開かれる「フェスタ・ルーチェ」の実行委員会によるイルミネーションのおもてなしがあり、合気道の演武やよさこい演舞なども繰り広げられた。

和歌山に初入港したダイヤモンド・プリンセス

和歌山に初入港したダイヤモンド・プリンセス


アーマ船長㊨に紀州てまりを贈った尾花市長

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