夏野菜ゴトウリ知って 直川の村瀬さんが栽培

 和歌山県和歌山市直川の村瀬ますみさん(68)は自宅の庭で、ウリの仲間、ゴトウリを栽培している。近年ではあまり見掛けられなくなったが、村瀬さんは幼い頃から味わっており、知人に分けたり資料を作成したりして、昔ながらの夏野菜として、広く知ってほしいと願っている。

 果実は、約20㌢ほどのラグビーボールのような楕円形。緑色でしま模様のある皮はトノサマガエルにも似ており、名前の由来は出身の海南市孟子の方言でカエルをゴトと表現することによるのではないかと、村瀬さんは考えている。

 ぬか漬けにすると歯ざわりが良く見た目にも美しい一品になり「祖母が作ってくれたのが大好物でした」とにっこり。オレンジ色の果肉は完熟すると芳香を放ち、メロンのような味わいになる。

 村瀬さんはことし4月末、紀の川市の貴志川観光物産センターで苗を買い求めて植え、7月下旬に初収穫し「放っておいても実ができて、栽培しやすいですよ」と話す。父親譲りの植物好きが高じて、海南市船尾の県立自然博物館友の会の会員にもなっており、会員通信『ことのうら』6月号に紹介文を発表した。

 夫と共にサラダやデザートでゴトウリを味わいながら故郷や祖母をしのぶ村瀬さん。「県内外の人に楽しんでもらえる地元産の野菜として、再注目されても良いのでは」と提案している。

実ったゴトウリを手に村瀬さん

実ったゴトウリを手に村瀬さん

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