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2002年11月19日

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日中韓共同プロジェク会合に参加 将来へ本音の話し合い願う
5_5.gif ■2002谷本龍哉

十一月十三日~二十六日の間、日本、中国、韓国の三カ国による共同プロジェクト「Future Leader Forum:Japan-Korea-China」の第一回会合に参加することになった。三カ国の各分野の若手リーダーたちと有意義な時間を過ごせる機会を与えてもらったことに深く感謝している。
 私は今回のプロジェクト、日中韓三カ国の若い世代の間にネットワークを構築しようという試みは、これからの三カ国、またアジアにとって非常に重要なことだと考えている。世界は今、一つ一つの国という単位の活動から、さらに大きなまとまりである地域共同体としての活動へと大きく変化し始めている。特にアメリカ合衆国を中心とした北米地域とヨーロッパに生まれたEUは、世界の二つの大きな極になりつつある。この二つの大きな力に対抗するためには、我々も北東アジア共同体、ひいてはアジア共同体(あるいはアジア連合)の構築に早急に道筋をつけなければならない。
 アジアの現状を見る時に、歴史的な事情、民族の問題、国家の体制の違いなど、乗り越えなければならない課題はたくさんある。しかしながら、いつまでもアジアの内部で争いを繰り返していては、アジア外からの大きな力にアジア全体が負けてしまうだろう。
 将来のアジア共同体構築に向けて、まず、日中韓三カ国が、しっかりとした信頼関係を作ることが、必要不可欠な最初の一歩であると考えている。
 北東アジアに信頼関係を築き、地域共同体として安定させるために、最も大きな、そして最も細心の注意を払わなければならないのが、北朝鮮をめぐる問題である。我々三カ国は、それぞれに異なる独自の関係を北朝鮮との問に持っている。
 韓国と北朝鮮は、本来一つの国であり同じ民族であり、将来的には南北統一という問題がある。中国には、長年北朝鮮に対しエネルギーや食料を援助し続けてきたという、北朝鮮に対する最大の援助国という立場がある。そして日本は、戦後保障、経済援助、拉致問題、工作船問題など、国交正常化交渉の中で多くの難問を抱えている。そしてまた三カ国共通の最も大きな問題として、北朝鮮の核開発疑惑がある。
 私はこの三カ国すべてが、それぞれの立場、それぞれの窓口を最大限に活用するとともに、三カ国の連携をしっかりと取りながら、平和裡の内に北朝鮮北東アジア共同体の中に迎え入れることができるよう努力する以外に道はないと思っている。日本では今、九月十七日の小泉総理の訪朝以来、拉致問題に大きく焦点が当てられている。当然、この問題は徹底解明すべき問題であり、その努力を怠ってはならないことは言うまでもないことである。ただ、日朝間の問題はそれだけではなく、安全保障の問題、特に北東アジア共同体構築のために、どのような道筋を描くべきなのかについて、いまこそもっと深い議論が必要とされていると考えている。
 今回のプロジェクトにおいて、三カ国の将来、アジアの将来について、中国、韓国の若手世代の方々と本音の話し合いができることを心から願っている。


(2002谷本龍哉)
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